台湾→日本 小口・個人輸入の主な運送手段:EMS・航空便・船便・小型包装物の違い

台湾EMS

パングーでは日本への国際送料提示時には、複数の運送手段で送料を計算・提示し、比較できるようにしています。ここでは個々の運送手段について詳細に解説いたします。

概要・比較表

各運送手段を簡単にまとめると以下の表のようになります。

種別EMS小型包装物
+書留
船便航空便
日本への
配達日数
◎02~03日○06~07日×15~25日○07~10日
国際送料○普通◎小型・軽量
の場合安い
◎重量物の
場合安い
○EMSより
少し安い
集配郵便局
運搬費用
◎無料◎無料△TWD10/kg△TWD10/kg
補償・保険○有り△TWD1,410
まで
○有り○有り
配達不能時○返送○返送△破棄△破棄
一言おすすめ小型・軽量・
安価なものに
おすすめ
運送手段 比較表

日本への国際送料概略

各運送手段の日本への国際送料です。実際の重量段階はもっと細かく分かれていますが、ここでは概略のみ記載します。

送料 EMS 小型包装物+書留 航空便 船便
0.1kg 450 100 425 400
0.5kg 450 180 425 400
1.0kg 530 280 480 400
1.5kg 610 380 535 470
2.0kg 690 480 590 470
3.0kg 850 700 540
4.0kg 990 810 610
5.0kg 1,130 920 680
10.0kg 1,830 1,470 1,030
15.0kg 2,430 2,020 1,380
20.0kg 3,030 2,570 1,730
30.0kg 4,030 3,670 2,430
日本への発送方法及び国際送料概略(料金単位:台湾元)

詳細を調べたい場合は台湾郵便局(中華郵政)のウェブサイトをご確認ください。

容積重量と実重量

台湾からの国際郵便料金を計算する上で注意しなくてはいけないのは、通常の「実重量」ではなく、以下の計算式で梱包後の外寸・体積をベースに計算した「容積重量」も国際送料計算に影響を与えることです。

縦(cm)×横(cm)×高さ(cm)÷6,000=○kg

この計算式の意味は6,000立方cmを1kgとみなすということです。例えば梱包後サイズ20×20×15cm(容積重量1.0kg)、実重量0.5kgの荷物があったとすると、料金計算はより重い容積重量(1.0kg)で計算されます。これは重量は軽いが体積がかさばる荷物に対してコストに見合った送料を取るための制度です。

このため全ての商品がパングー台北オフィスに到着後、日本向けの梱包を行い、サイズや実重量を測定しないと正確な国際送料を計算できません。よって事前に国際送料をお知らせできないのです。

基本はEMSがおすすめ

EMS (Express Mail Service、国際スピード郵便)は最優先で取扱される最速の国際郵便サービスです。台湾郵便局(中華郵政)によると日本には大体2~3日で配達されています。その分、送料が高いのではないかと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、一番高い重量30kgで比較しても以下の通りそこまで高いわけではありません。良く分からなければEMSが良いかと思います。

小型・軽量・安価な物には小型包装物+書留

以下の条件に合致すれば「小型包装物+書留」が利用可能です(パングーでは小型包装物は必ず書留扱いにして発送しています)。

  • 実重量2kg以下
  • 梱包後の箱の縦+横+高さの3辺合計が90cm以内(ただし一辺の大きさが60cmを超えない)
  • 巻物の場合、長さ+直径の2倍=104cm(ただし長さは90cm以下、直径は10.5cm以上)

日本国内でいう定形外郵便物に近い概念で、手紙と同じ通常郵便物(書状)の一種としての扱いとなります。配達日数も通常郵便物と同等の5~7日くらいです(ちなみに台湾→日本は通常郵便物は航空便のみ)。

小型包装物がEMSより安くなるのは実重量が1.76kg以下の場合です。

重量EMS小型包装物
+書留
0.10kgTWD450TWD103
0.50kgTWD450TWD243
1.00kgTWD530TWD418
1.50kgTWD610TWD593
1.76kgTWD690TWD684
1.78kgTWD690TWD691
2.00kgTWD690TWD768
EMS・小型包装物 送料比較

小型包装物がEMSより安くなるもう1つの場合は実重量は軽いが体積が大きい荷物の場合です。小型包装物は実重量のみで送料が計算されます。規定以内であれば、梱包後の箱のサイズは送料には影響しません。

しかし台湾のEMS(航空便・船便もそうです)は実重量だけでなく、梱包後のサイズも送料計算で考慮されます。具体的には「(箱の)縦×横×高さ(cm)÷6000」で計算した「容積重量」というのがあり、実重量より重い場合は容積重量で送料が計算されるのです。

サイズ容積重量実重量EMS小型包装物
+書留
30×20×10cm1.00kg2.00kgTWD690TWD768
30×20×20cm2.00kg2.00kgTWD690TWD768
30×20×30cm3.00kg2.00kgTWD850TWD768
30×30×30cm4.50kg2.00kgTWD1,060TWD768
EMS・小型包装物 送料比較

梱包後の重量やサイズによって、小型包装物+書留の使用可否やEMSに対する送料面での有利・不利は変わってきますが、パングーでは日本への国際送料提示時に、そういったことも含めてお知らせしますので、計算後の送料を見て比較いただければ良いかと思います。

小型包装物+書留の補償上限に注意

小型包装物(書留扱い)の補償上限は現状1,410元となっており、追加の保険は基本的には掛けられません。よって高額なものを日本に送る場合は注意が必要です。

台湾では小型包装物に追加の保険を掛けるのはかなり特殊な扱いで、取り扱える郵便局も限定され(台湾全土でも5カ所のみ)、また先に税関のチェックを受けるなど、手続も特殊です。手間も時間もかかります。

台湾では基本的に保険付書状(小型包装物も書状の一種とみなされます)は現金(台湾元以外)や有価証券などの送付を想定した制度であり、小型包装物に追加保険を掛けることは余り想定していないということだと思います。

特殊な事情で必要な場合にはご相談に応じますが、郵便局への交通費、人件費などで追加手数料が発生しますので、ご了承ください。

航空便や船便は集配郵便局への運搬費用が加算されます

航空便や船便を選択される場合、EMSとの価格差の関係でほとんどが重量物です。こういった重いものを郵便局に運ぶためには台車を使いますが、オフィスや郵便局、段差などでの作業を考慮し、2名体制で運んでいます。

こういった作業量や大変さを考慮し、航空便や船便は「集配郵便局運搬費用」として1kgあたりTWD10/kgを加算しています。なお、計算時に適用される重量は実重量か「(箱の)縦×横×高さ(cm)÷6000」で計算した「容積重量」のどちらか大きい方が適用され、kg以下は切り捨てて計算します。

一方EMSは優遇されており、無料でオフィスに引き取りに来てくれますし、小型包装物は2kg以内であるため、集配郵便局にもっていくのにさほど苦労しません。よって「集配郵便局運搬費用」は加算されません。

航空便や船便は配達不能だった場合に破棄される

可能性はかなり低いですが、万一配達できなかった場合、EMSや小型包装物は無料で台湾に返送されますが、航空便や船便は追加料金を払わないと返送されません。またこの追加料金は日本の郵便局(日本郵政)の規定で計算されるので場合によってはかなりの高額になります。

配達不能の状態というのはよほどのことで、以下の様な異常事態が考えられます。

  • パングーから受取人にメールで追跡番号をお送りしてネットでの配達状況のチェックをお願いしているのにもかかわらず、チェックしていない。
  • 日本の郵便局から受取人に通知票や電話などで連絡しているのに連絡が取れない。
  • 正当な理由が無いのにもかかわらず、受取人が受け取り拒否などを行っている。

この状況で追加料金をパングーで立て替えて返送してもらっても、日本にいる受取人にその費用を支払ってもらうことは期待できません。よって航空便や船便で発送する場合、万一配達不能だった場合の処理としては「廃棄」をチェックしています。なにとぞご了承ください。

なぜ国際eパケットの取り扱いをしないのか

台湾の国際eパケットは日本の「国際eパケットライト」相当のサービスで、小型包装物+書留と比較すると確かに若干安くなっていますが、以下のデメリットがあります。

  • (ポスト投函も可能なため)受取人の受領印やサインなどの記録は残らない(配送状況をオンラインで確認できるのみ)。
  • 万一配送中に何かトラブルがあって紛失したり、破損したりしても、補償なし。
  • トラブルに対する調査も請求できない。

購入代行は普通のネットショッピングと異なります。まずパングーでは代行手数料のみを頂き、製品の販売価格と仕入価格の差額による利益はないため、こういった運送事故の損害を利益でカバーすることは困難です。

また購入代行で購入する物の中にはお金を出しても買えない希少なもの・一品物も多いです。そういったものを上記の様なサービスで送付するのは適切ではないとパングーでは考えています。

保険は掛けるべき

EMSや航空便、船便の基本補償額は実重量によって変わりますが、軽量で高価な商品の場合などで、基本補償額が実際の商品価格より下回る場合は追加で保険を掛けることとしています。保険料は商品価格の1%程度であり、万一の際に受けられる補償を考えると高くないとパングーでは考えます。

なお、補償を受けるためには日本・台湾の郵便局の調査などが必要となります。詳細については以下のページをご確認ください。